たけがみじゅんこのちょっといい話

2024.03.05

受けとめられる指示

皆様から寄せられたビジネスマナーと職場内コミュニケーションについての質問にお答えさせていただきます。今回は、新たな取り組みについての部下への伝達の仕方についてのご質問です。

【ご質問】
私は部下8名を持つ職場の課長です。会社の方針が、生産性向上を合言葉に、全従業員の意識向上と行動変容を、今期の行動指針として打ち出されました。この指針を基に私の課では、使ったファイルや備品を元の位置・場所に戻すことをルールにして、共有化を図ることから生産性向上をねらいたいと思っています。ですが、このことを言うと部下は「忙しい時に、そこまでするんですか」と反発したり、強要されたとしてハラスメントではないかと言う者も出そうです。
どのような言い方をしたらよいのでしょうか。

【回 答】
 取り組みの目的と手順、これを行うことでの自分達のメリットを伝えましょう。

 慣れ親しんだ方法を変えるということは、少しの苦労を伴うことが想定できるため、すぐには乗り気になれないこともあります。このような場合、まず目的を言います。こちらの職場の場合は、生産性向上を会社全体で取り組んでいくという前提がありますので、この取り組みを自部署で行う内容に落とし込むと、今回の内容のルール化になるという説明です。
 次に手順を簡単に言います。課長がお考えの段取りを大枠で伝えます。そして、行うことでのメリット、特に共有化できることで、間違いが減り時間短縮でき、結果、残業時間が減るなどの簡単に想像ができる自分たちに置き換えた内容で伝えます。
 更に、自分(課長)が考える以外に、もっと良い方法があれば教えてほしい、ということも添えます。
 皆で職場を良くしていこうとする本来の意味が伝わることで、言われるほうも前向きな受け止めになるのではないでしょうか。
  

代表取締役社長 竹上順子

2024年03月