たけがみじゅんこのちょっといい話

2024.02.03

相手視点での振り返り

皆様から寄せられたビジネスマナーと職場内コミュニケーションについての質問にお答えさせていただきます。今回は、部下指導についてのご質問です。

【ご質問】
私の部下の3年目社員は、ほんの些細なことをこちらがよかれと思って指摘すると、逆ギレすることがあります。先日も、お客様の前で名刺は名刺箱(ストック用)から出さず、名刺入れから出したほうがいいと言うと、「今は名刺入れになかったんで、やむを得ずだったんです。普段は名刺入れから出しています!」と怒り出しました。こういう性格なのかと半ば諦めモードでもありますが、お客様相手のことについては、会社の印象が下がることが心配です。どのように接すると分かってもらえるのでしょうか。

【回 答】
 部下の言い分を受けとめた上で、他の人から見たら、どう映るのかをしっかり伝えましょう。

 指摘された部下の方は、自分に非があることを分かっているので、そこを上司に改めて突かれ明確にされたことに対して、腹が立ったのでしょう。自分の落ち度をうやむやにしてしまいたいとする気持ちが働いたのです。
 上司からの指摘は、部下の成長を考えると大切なことですので、はっきりと伝えましょう。その際に、受けとめ言葉で部下の感情も受けとめ、例えば「今日はたまたまだったんですね。タイミングが悪かったんだ」などとなだめます。その後、「ただ、お客様から、見た時にストック箱から出てくると、準備が不十分とあなたが思われるから、気をつけようね」などと、相手から見た時の印象を伝え、相手視点での行動・表現の大切さを諭します。
 たびたびこういった指摘があると、言う側が疲れてしまいますが、その一人の印象が社の印象を左右します。よくない行動・表現はできるだけ間を開けずに指導しましょう。そして、できた時には、「やっぱり、名刺入れから出すほうがスマートな応対で感じいいね」などと改善できたことを認める言葉で、適切な行動が習慣づけられるように係わっていきましょう。

代表取締役社長 竹上順子

2024年02月