たけがみじゅんこのちょっといい話

2023.07.03

ルール説明

皆様から寄せられたビジネスマナーと職場内コミュニケーションについての質問にお答えさせていただきます。今回は、説明を分かってもらえないお客様への対応についてのご質問です。

【ご質問】
 私はカフェでアルバイトをしています。カウンターでのオーダー受け・精算が主な仕事ですが、混雑する時間になると、カウンター前には10人以上の列ができます。先日、いつもの行列の時、海外の(たぶん、アメリカ人)長身の男性2人組が、急にカウンター前に横入りし、「コレ、ココデカウ?」とカタコトの日本語で言われました。私は日本語しか話せず、割り込みはだめですと、どう説明してよいか分からず、そのまま対応してしまいました。咄嗟のことで、後ろに並んでいるお客様は、誰も何も言われませんでしたが、カウンター前の雰囲気が少しどんよりとした感じになりました。お待ちの方からの目線が突き刺さるような感じもあり、いたたまれず・・・どう対応すればよかったのでしょうか。


【回 答】
 日本語でゆっくりと、手振りを入れて、列の後ろに並んでいただくように案内します。

 海外の方も多くいらっしゃる時期となり、日本では「当たり前」としたルールが、外国の方には伝わらないこともあります。このような時は、日本語で構いません、ゆっくりとした口調で「後ろに並んでください」と言いましょう。その際、後ろを指し示し、目線も列の最後尾を見ます。または簡単な単語の「Line up、please」(並んでください)と伝えます。それでも分かっていただけない、分かるまでの説明に時間がかかりそうな時は、「どうぞこちらで」と速やかにカウンター対応した後、本来対応すべきだったお客様へ「大変お待たせ致しました」と詫び、通常のオペレーション応対に入りましょう。
 状況が分からない方に、時間をかけて説明を行うことで、後ろに続く方々の待ち時間は更に長くなります。お分かりいただけないと判断したら、すぐに対応を行い、終えてから、順番を守っていただいた方へ感謝を伝えます。
 何も言わず、待ってくださっていた方へこそ、礼を尽くすことが日本的な接客スタイルです。全てのお客様と快適な空間を共有していきたいですね。

代表取締役社長 竹上順子

2023年07月