たけがみじゅんこのちょっといい話

2021.12.10

あいさつに続けるお声がけ

皆様から寄せられたビジネスマナーへの質問にお答えさせていただきます。今回はコロナ禍でのお客様へのお願いについてのご質問です。

【ご質問】
私は飲食店に勤めていますが、お客様が入店される時の消毒と検温の徹底を、店長から口酸っぱく言われています。それを受けて、若いアルバイトスタッフは「消毒お願いします!」「検温お済みですか!」と大きな声で言い、お客様から「取り締まっているのか」とお叱りを受けてしまいました。元気よく、店長の指示通りに素直に応じているだけなのですが、アルバイトスタッフに何を注意点として教えてあげればよいでしょうか。

【回答】
「いらっしゃいませ、恐れ入ります、検温はお済みでしょうか?」と、あいさつをしてからお願いの言葉を続けましょう。

 消毒と検温は、今や全ての店舗・施設に求められるマナーとなりました。お客様側も理解しているので、言われなくともしようとされます。そのタイミングで大きな声で指摘ともとれる言葉が投げかけられるとカチンとくる、ということはあります。
 さて、この場合ですが、最初の「いらっしゃいませ」に、あいさつをつなげて、お願いをします。あいさつの基本は、頭文字を取って「あ・・・明るく」「い・・・いつも、誰にでも」「さ・・・先に」「つ・・・続けてひと言」です。続けてひと言を言ってから、検温・消毒の確認の言葉を言います。
「いらっしゃいませ。恐れ入ります(お待たせ致しました)、検温と消毒はお済でしょうか?」。オフィスなら「いらっしゃいませ。おはようございます、検温と消毒はお済でしょうか?」などです。
 素直なスタッフなら、〔いらっしゃいませ〕+〔続けて、あいさつ〕+〔検温・消毒依頼〕と、フルパッケージでねと指導されると、実践しやすいですね。
 端的で冷ややかな印象になりそうな時ほど、言葉をつなげていきましょう。

代表取締役社長 竹上順子

2021年12月