たけがみじゅんこのちょっといい話

2021.06.30

お客様へのお願い・お断りの仕方

皆様から寄せられたビジネスマナーへの質問にお答えさせていただきます。今回は飲食店での個室対応についてのご質問です。

【ご質問】
先日、友人(女性4名)と久ぶりに会食にいきました。この時期ですので、広めの個室(和室)を取り、ドアを開放していましたが、時間が経つとにぎやかになり、話し声が近くのテーブル席に届いていたようです。すると、お店の方が来られ、「テーブル席のお客様から苦情がきています。他のお客様もいらっしゃいますので、大きな声は避けてください」と、上がりかまちのところで立ったまま、上半身だけ部屋に挿し込んだ姿勢で言われました。私たちの声が大きかったのはよくないのですが、お店の方の対応にカチンとしました。
他の店舗では、このような場合どんな対応をされているのでしょうか。

【回答】
改まった低姿勢で、他のお客様のせいにせず、状況を伝えてお願いをします。

お越しになる全てのお客様に快適に過ごしていただけるよう立ち回ることが、従業員の役割であり、接客の目的でもあります。
 今回の場合であれば、言い方としては、お詫びをした上で状況をお伝えします。「申し訳ございません、ドアを開放しておりますため、お声が少々響いております。どうぞよろしくお願い致します」とお願いをします。
 他のお客様から苦情があったとか、他のお客様もいらっしゃいますので等と、他の方を悪く言ったり、楯にした言い方をすると、お店から締め出される感じがし、居心地が悪くなります。次回もまたこの店に来ようという気持ちはなくなります。お詫びをした上で、状況を分かってもらえる言い方でお願いをしましょう。
そして、部屋に伝えにいく従業員は、上がりかまちの前で立ったままでなく、「失礼致します」と言って一旦部屋に上がり、座って姿勢を正してお伝えします。お客様へのお願いは、ながら動作は避けます。また会計の時にも、「先程は失礼致しました」と、盛り上がっている場に水を差すことになってしまった無礼をお詫びするひと言も大切です。
従業員に、入室時の配慮やお客様のせいにしないなどの接客基本が身についていることで、お客様の誰もが、それぞれの場を満喫できます。
おもてなしの伝わる接客と節度ある参加スタイルで楽しい会食にしたいですね。
 

代表取締役社長 竹上順子

2021年06月