たけがみじゅんこのちょっといい話

2019.05.08

集合写真の立ち位置

皆様から寄せられたビジネスマナーへの質問にお答えさせていただきます。今回は、集合写真での立ち位置についてのご質問です。
【ご質問】
当社の年に1度の決起大会があり、その後の親睦会の冒頭に記念写真の撮影がありました。全従業員50人が集合しての会合のため、社長以下全員集まっての撮影でした。私は昨年、中途入社したため(20代)今回が初めての参加で、勝手が分からずウロウロしていると、最前列の部長に「こっちこっち」と手招きされ、隣に来るように言われました。その通りに部長の隣で写真に収まると、後で先輩から「あれはどうかな・・・」と言われました。私もどこに行って良いのか分からず、言われるままにしたのですが、本当はどこに立ったら良かったのでしょうか。

【回 答】
「皆の中で最もキャリアが浅いのなら、集合写真では席次の並びでいう下座にあたる、最後列の左側に立ちましょう。」

部長から声をかけられたので、「指示を受けた」という意味で隣に行かれたのかもしれません。
ですが、他の先輩方も一緒の場面ですから、集合写真での立ち位置も席次と同じと考えます。最前列の真ん中は一番の上位者の位置ですので、この近くに新入社員(キャリアの浅い社員)が立って写真に収まると、記念として残る写真に、組織の序列が曖昧な会社という印象が入ってしまうということを先輩は言いたかったのでしょう。
では、どこに立てば良かったのかですが、一列に並んでいる時は、列の一番左側に立ちます。(カメラから見ると、一番右側)この左側という位置は席次でいう下座にあたります。
茶菓のおもてなしでお茶を出すのはお客様の左側から、(その部屋で床の間や上座のシンボルとなるものがない場合)また、通路で先導案内する時も左側の前を歩くのも、左が下座にあたるからです。「私の右に出る者はいない」という言葉がありますが、これは私より力がある・優秀である人はいないという意味です。つまり、私の右にいる人は上位者という意味合いで、左にいる人は下位の人ということです。
写真撮影の場合、2列や3列になる場合がありますので、前から順に上座に近づくとすれば、下座は最後列の左側(カメラから見ると右側)ということになります。
友達同士で自由に楽しく写せる写真と違い、会社の記念・記録の写真である場合、その立ち位置でも会社の風土が見えてくることになりますので、気働きは必要ですね。

代表取締役社長 竹上順子

2019年05月