たけがみじゅんこのちょっといい話

2018.11.02

レジ精算時にお客様を待つスタッフの応対

皆様から寄せられたビジネスマナーへの質問にお答えさせていただきます。今回は、ショップでのレジ精算時の応対についてのご質問です。
【ご質問】
日用品雑貨のショップで勤務しています。レジ精算時にレジ袋に入った商品を手渡す時、店長に商品は両手で渡すように言われました。でも商品を持ったままお客様が財布に入れるのを待っていると、せかしているように感じます。そのことを店長に言うと、「じゃあ、ひと言、言って置いたら」と言われましたが、どういったひと言がよいのでしょうか。また、財布に入れられる際に、今は手を身体の前で組んで、黙って待っていますが、この間「威圧感あるなぁ」と言われてしまいました。ではどうしたら良いのでしょうか。
【回 答】
「商品を置く時は、依頼形でのひと言『~してよろしいでしょうか』を言い、お客様を待つ間は一歩下がって待ち、お客様の準備が終わられたら一歩前に出て挨拶をする」
ショップでのレジ接客についての2つのご質問ですね。まず1つめの、商品を置く時の一言ですが、「こちらに置かせていただいてよろしいでしょうか」と依頼形で投げかけます。
依頼形にすることで、相手の了解を得る言い回しとなり、気配りを伝えることとなります。お店側の一方的なシステムの押しつけ感はなくなります。
2つめの、お客様が財布におつりをしまわれる等、待っている間の姿勢ですが、おっしゃる通り、手を前に組み、じっと相手の動きを見ていたり、財布を見るなどは圧迫感、せかされ感があります。この状態を緩和するためには、接客者は一歩下がって距離を置き、お客様の手元を凝視しないようにします。この時に口角が1cm上がる程度のほほえみの表情が、お客様を焦らすことなく動きを早めていただけることにつながります。また、次の方の対応を始めたり、入店された別のお客様へレジ前のお客様の肩越しに挨拶をするなどはタブーです。目の前のお客様に気持ちを向けて対応しているとする応対表現が大切です。
財布に全部おつりをしまわれ、お客様が顔を上げて、商品を持とうとされた時には、下がっていたところから一歩前に出て、自分が再度商品を持ち、両手で持って「ありがとうございました」と言って渡しましょう。お客様は圧迫感なく、また最後まできちんと応対してもらったという気持ちで店を後にすることができます。
今回は、レジ精算時のお客様の立場に立った上でのご質問でしたが、皆様それぞれの業種・業態で、再度相手目線で考える必要のある場面はあるかもしれないですね。その見直しが職場のCS(お客様満足)を引き上げることになるのではないでしょうか。

代表取締役社長 竹上順子

2018年11月