たけがみじゅんこのちょっといい話

2018.05.09

褒め言葉への対応

皆様から寄せられたビジネスマナーへの質問にお答えさせていただきます。今回は、お褒めいただいた時の対応についてのご質問です。

【ご質問】
先日、会社にいらしたお客様を応接室まで案内するとき、「こちらはいつ来ても従業員のみなさんが元気に挨拶され、気持ちがいいですね」と褒められました。とっさにどう言っていいかわからず、「ああ・・いえいえ、そんな」と言ったのですが、このような場合、どのように受け答えするとよいのでしょうか。

【回 答】
「褒めていただいた時は、良いところを見つけていただいたことに“ありがとうございます”とお礼を言い、お気持ちを受けとめます」
社外の方からふいにお褒めいただくと、何と言っていいかわからず、つい「いえいえ」などの照れ隠しの言葉を言ってしまいます。この「いえいえ」は、おっしゃっていただいたことの拒否をする言葉ですので、お褒めいただいた方からすると、自分が言ったことを受けとめてもらえていない、ということになります。
こういった場合、まずは「ありがとうございます」というお礼の言葉で受けとめます。褒めるということは、相手をよく見ていないとできないことで、どこを褒められると相手が喜ばれるのかも考えた上でのことです。この褒めのひと言は、実は言う側の情報収集力や経験、相手に好意的に近づいていこうとする気持ち、敬意が高くないとできないことなのです。
ですので、そこまでよく見ていただき、気持ちを向けていただいた、ということに対し、「ありがとうございます」の感謝の気持ちを伝えていきます。
「いえいえ」と一見、謙虚に感じる言葉ですが、誉め言葉をはねつける言葉にもなりますので、せっかくの気持ちを無下にしてしまうことになります。
褒められたら「ありがとうございます」と感謝の気持ちで受けとめ「〇〇様のようにたくさんの会社をご覧になっている方にそのように言っていただけると本当にうれしいです。」など、誉めていただいた方のこともまた誉めて、謙虚になることで、お互いの尊敬の気持ちをキャッチボールしながらうまくコミュニケーションがとれることにもなります。
「褒める」というコミュニケーションは、社内でも有効です。相手の良いところを見て、正しく伝えることが気持ちよく仕事ができるひとつのポイントになるのではないでしょうか。

代表取締役社長 竹上順子

2018年05月