たけがみじゅんこのちょっといい話

2015.12.04

たけがみじゅんこのちょっといい話:些細なこと

やらないうちは簡単だと思っていることでも、やってみると意外と難しいことってたくさんあります。先日の歯医者でのできことです。治療の最後は虫歯や歯周病にならないためのブラッシング指導でした。 歯と歯ぐきの間に歯ブラシの先端を斜め45度に差し込むようにして、小刻みに動かすというものですが、コツを教わり、やってみるとホントうまくいきません。何度も何度も鏡を見ながら挑戦すること約3分、一旦そばを離れていた衛生士さんが再び近づいてきて、「はい、ここは力を抜いて」「あ、角度が直角になってきていますよ。もっと差し込んで」などと駄目出しを受けながら続けるものの、一向にうまくいきません。 心の中では「もう勘弁してください」と降参していた私でしたが、清い心の衛生士さんは「口の中を清潔にすることが健康の第一歩なんです」とばかりに、歯ブラシを持つ私の手を左右に動かし、脱歯周病のブラッシング技術を伝授してくださいました。
ところがブラッシング技術を会得するまでの私の気持ちはと言うと、衛生士さんには申し訳ないですが、「早く終わって欲しい」その一念でした。まさに、手先は動けど魂入らずです。これくらいならできるはずと見くびっていると、思いのほか、成果は上がらないものです。
さて、再就職者の多い介護業界でも、見くびっていると続けてはいけないよ・・ということが起きているそうです。 特に面接の時、「小さい頃から年寄りに馴染んでいるので、扱いにも慣れているんです」とか、「介護の資格を取るうちに、周りからあなたの天職じゃないのと言われました」などと言う人ほど、後で使えないと管理職のAさんは言います。今までの成功体験や過信ばかりが大きいと、新たな挑戦では支障が出るということらしいです。
そう言えば私も、持ち歌のユーミンが久々のカラオケでは全くリズムに乗れませんでしたし、間違えずに踊れたはずのUFOもすっかり忘れていてダメでした。
 どんな些細なことでも 過信大敵、見くびり禁止!新たな取り組みは謙虚に、真摯に取り組まなければなりません。

代表取締役社長 竹上順子

2015年12月