たけがみじゅんこのちょっといい話

2015.10.06

たけがみじゅんこのちょっといい話:お願いは具体的に

暑い夏に一気に伸びた我が家の庭木も冬支度を兼ねた剪定の時季です。いつもお願いしている庭師さんに来ていただき、庭も涼しく秋らしくなりました。丁寧な仕事をしていただく庭師さんの手さばきを見ながら、「もうちょっと短く刈ってくださいな~」などと、話しをしながら、もうすぐ来る冬を感じていました。 
 そして、冬と言えば身体を芯から温めてくれる温泉です。 庭をきれいにしてもらった日、少し冷えた身体を温めようと行ってまいりました、山の中の温泉施設・・地元客から県外客まで、老若男女の人たちで大賑わいでした。 温泉の他にも地元の特産品を使ったレストランも評判ですし、その上、気配りのある接客は心地よく、私もリピーターのひとりです。
今回は、かねてより一緒に行こうと言っていた叔母を連れ、のんびりとした女子会気分の温泉です。
 温泉でくつろぐ前に特産品コーナーで買い物を済ませました。冷凍物もあり、売店の人に預けたい旨を伝えると快く手慣れた様子で応じてくれました。さすがに心地よさは施設各所に行き届いています。 すっかり安心して温泉ざんまいの時を過ごし、売店に赴くと、そこには、またまたびっくりするような出来事が待っていました。 「 あのー〇〇ですけど、さっき買った品物ありますか?」と叔母。「はい、はいチーズケーキと醤油ですね」と店員さん。そして傍らのメモを見るなり店内を歩きながら冷凍ケースや陳列棚から商品を集めました。
メモには〇〇様 醤油360、冷蔵ケースチーズケーキ1とありました。メモを見れば預かりの品が何で、どこにあるのかが分かるというしくみで、時間を隔てて店頭にいた2人の店員さんの素晴らしい連携です。
“誰がしても分かるような仕事”とはよく言いますが、その実践を見た瞬間でした。
 そのメモを見た時に、今日の庭師さんに「この前と同じようにお願いします」と実に曖昧に伝え、分かってもらったような気になっていた自分を反省しました。“同じように”と言っても、分かるのは私だけで、庭師さんは実は戸惑われていたのかもしれないと。
お願いは、相手が分かるように具体的に・・・。相手がお客様でも仲間でも、誰に対してでも同じですね。

代表取締役社長 竹上順子

2015年10月