たけがみじゅんこのちょっといい話

2014.06.03

たけがみじゅんこのちょっといい話:消さないで

私、実はAKBのファンなンです。ですから先月のメンバー切りつけ事件は本当に驚きました。覚えています?「AKBなら誰でもよかった」と、のこぎりで切りつけたあの事件です。
そしてやはり・・・心配していたとおり、今月のAKBの劇場でのコンサートは金属探知機、ボディチェック、最前列に張り巡らされる金網ネットと異常な事態となってしまいました。身近なアイドルだったのに、なんだかぐっと遠い存在となってしまい残念です。
このような一部の心ない人のせいで、楽しいイベントが縮小されて行くのは悲しい限りですが、これに似たような出来事は、最近繰り返し何度も起きているような気がします。
例えば少し前ですが、焼き肉チェーン店が衛生管理をいい加減にして食中毒を起こすという事件が起きました。私はこの事件を「たけがみ平成残念ごとトップ10」の上位に入れているので、今もねちねちと忘れていませんが、あんなことが起きたおかげで生レバーは焼き肉店のメニューから消えましたし、生食文化にも 影響を与えました。
また消えるといえば、近年愛用している文字が消せるペンも度重なる不適切使用から、その存在感が消えそうです。摩擦熱を利用して文字を消せるのでスケジュールの書き込みには便利で、私も愛用者の一人ですが、その利用のされ方に問題が起こりだしました。
それは残す必要のある記録簿や申請書にまで乱用され、不正に利益を受ける人が出たこと。また使う人が増えたので契約書や遺言書などにも使用し、社会に悪影響を与える恐れもあるということが大きな原因です。その影響もあってか役所には“消せるペンの使用は禁止”という貼り紙まで登場しました。
AKB切りつけ事件も焼き肉チェーン店食中毒も、ほんの1部のルール違反者のためにファンや利用者は楽しみを奪われてしまっています。このペンも文具コーナーから消されてしまうのではないかと愛用者の一人として、少しだけ心配しています。まぁ、ことの重大さから考えると切りつけや食中毒とは比較できませんが、ルール違反者が周りに不利益を与えるという点では共通しています。遺言状など後で書きかえるととんでもないことが起きそうなものには使わないようにしてください。
ちなみに採用の現場では、消せるペンで書かれた履歴書の応募者は不採用になる確率が高いと言います。これから就職活動で履歴書を書かれる方は、コピーはもちろん、消せるペンも使用不可だということを肝に銘じてください。記録として重要視しない資料のみに使えるのが消せるペンです。どうかあなたのルール違反で消せるペンの存在を消さないようにお願いしたいと思います。

代表取締役社長 竹上順子

2014年06月