たけがみじゅんこのちょっといい話
2013.06.01
たけがみじゅんこのちょっといい話:クールビズ
蒸し暑く不快な日が続きますね。梅雨の湿気のせいで髪の毛がうねり、頭の大きさが倍になったような気がします。長袖姿も日毎に少なくなり、ネクタイ姿のビジネスマンもめっきりと減りました。
かつて6月は学生服が一斉に黒から白に変って、夏を実感させたものでした。しかし今は5月に入ると“黒(紺)でも白でもどっちを着ても良い”という学校が増えてきたので、私たちは1日で大きく変わる“夏らしさ”を受け取ることができなくなりました。
友人の自作の歌に「昨日まで、覚えてたのに、いと悲し、皆と違えし、われの冬服」という季語のない、へんてこなものがありますが、これは彼女が6月の衣替えの日、間違えて冬服を着て登校をし、とても悲しかったという気持ちを詠んだ歌です。この歌はその後「われの冬服」の部分を「ゴミ捨ての日」とか「集合時間」という言葉に変えて、私たち中では、長く愛されています。
こんなドキドキや失敗も“どっちを着ても良い期間”ができたので姿を消しましたし、気温上昇の影響もあってか軽装で過ごす時期が長くなってきました。それは学生服だけではなく、私たち社会人の服装にもクールビズと名を変えて広がってきました。
皆さんの職場でも「この時期、ネクタイとジャケット未着用の軽装で仕事はしましょう」というお触れが出てはいませんか。しかしこのお触れは、社会全般が認めた規則ではなく、会社が奨励している取り決めだということを理解しておかねばなりません。
そもそも中高生の日常着である学生服は、改まった場所で正装に変化する性格を持っていますが、私たち社会人が着ている日常着は、改まった場で正装として通用することはありません。つまり軽装化を進めているクールビズは、あくまでも社内外の日常業務を行う服装であって、改まった場での装いとしてふさわしくないことも多いのです。
例えば日常の営業活動やデスクワークでは、上着の未着用が歓迎されますが、顧客先へのお詫び訪問や接待を目的とした夜の会食には、上着着用が必要です。女性の7分丈パンツも日常業務の中だからこそ受け入れられるのであって、お祝いの席に招かれた時などは避けなければなりません。
近年は環境の変化が著しく、夏の軽装化が広く浸透しました。しかしその取り決めは、社会の中で誰もが認める、絶対的なものではありません。出会う人が持つ価値観と出会う場の状況や目的によって、服装は変化していきます。ですからどんな場所でもこの時季なら、半袖、ノーネクタイで許されるという考え方は改める必要があります。ただしネクタイにうっかりシミをつけてしまったら、「クールビズなのでネクタイなしで失礼いたします」と通すことができるのも、この時季の利点ですね。
クールビズは日常仕事の服装としてとらえ、非日常的な行動を起こさなければならない時には、場と目的に合わせた装いに整えることが肝要です。
かつて6月は学生服が一斉に黒から白に変って、夏を実感させたものでした。しかし今は5月に入ると“黒(紺)でも白でもどっちを着ても良い”という学校が増えてきたので、私たちは1日で大きく変わる“夏らしさ”を受け取ることができなくなりました。
友人の自作の歌に「昨日まで、覚えてたのに、いと悲し、皆と違えし、われの冬服」という季語のない、へんてこなものがありますが、これは彼女が6月の衣替えの日、間違えて冬服を着て登校をし、とても悲しかったという気持ちを詠んだ歌です。この歌はその後「われの冬服」の部分を「ゴミ捨ての日」とか「集合時間」という言葉に変えて、私たち中では、長く愛されています。
こんなドキドキや失敗も“どっちを着ても良い期間”ができたので姿を消しましたし、気温上昇の影響もあってか軽装で過ごす時期が長くなってきました。それは学生服だけではなく、私たち社会人の服装にもクールビズと名を変えて広がってきました。
皆さんの職場でも「この時期、ネクタイとジャケット未着用の軽装で仕事はしましょう」というお触れが出てはいませんか。しかしこのお触れは、社会全般が認めた規則ではなく、会社が奨励している取り決めだということを理解しておかねばなりません。
そもそも中高生の日常着である学生服は、改まった場所で正装に変化する性格を持っていますが、私たち社会人が着ている日常着は、改まった場で正装として通用することはありません。つまり軽装化を進めているクールビズは、あくまでも社内外の日常業務を行う服装であって、改まった場での装いとしてふさわしくないことも多いのです。
例えば日常の営業活動やデスクワークでは、上着の未着用が歓迎されますが、顧客先へのお詫び訪問や接待を目的とした夜の会食には、上着着用が必要です。女性の7分丈パンツも日常業務の中だからこそ受け入れられるのであって、お祝いの席に招かれた時などは避けなければなりません。
近年は環境の変化が著しく、夏の軽装化が広く浸透しました。しかしその取り決めは、社会の中で誰もが認める、絶対的なものではありません。出会う人が持つ価値観と出会う場の状況や目的によって、服装は変化していきます。ですからどんな場所でもこの時季なら、半袖、ノーネクタイで許されるという考え方は改める必要があります。ただしネクタイにうっかりシミをつけてしまったら、「クールビズなのでネクタイなしで失礼いたします」と通すことができるのも、この時季の利点ですね。
クールビズは日常仕事の服装としてとらえ、非日常的な行動を起こさなければならない時には、場と目的に合わせた装いに整えることが肝要です。
代表取締役社長 竹上順子
2013年06月