たけがみじゅんこのちょっといい話
2011.08.01
たけがみじゅんこのちょっといい話:始まったばかりの人生
50歳を過ぎたら、もうお婆さんとお爺さん・・・20代の初め、そんなふうに思っていた私も、すでに大台で、綾戸智恵(あやどちえ)が紙おむつのコマーシャルで言っている、「心は娘、身体はおばはん」という言葉が、しっくりと心の底から分るようになってきました。
でもそのような私でも、友人のHさんから見ると、「まだまだ、あなたは若い娘さんのよう」だそうで、「あなたの人生は、始まったばかりじゃないの」らしい。
御歳今年で81歳になられるHさんは,いつも短く切りそろえた爪を赤く染め、キラキラとガラス球を指先に散らしたネイルアートが印象的な、上品で素敵な人生の大先輩です。
Hさんのように、おしゃれで素敵な超熟年女性は、あなたの周りにもいらっしゃるのでしょうか。
でも、このHさんのパワフルな生活ぶりは、そのあたりにいらっしゃる熟年女性とは、ちょっと違いますよ。何しろHさんは、現在、都内の某女子大に通う女子大生なんですから。
かなり昔、新制大学を卒業し、その後ピアニストになったHさんは、幼稚園経営の夫と結婚後、育児に専念し、ひ孫が産まれた頃に自立を考えたとおっしゃる。
その当時すでに70歳を越えており、就職したくとも採用してくれるところもなく、Hさんのお話では、「年齢と能力は別なのに、職安(ハローワーク)の方は、お歳がお歳なので、ありませんとおっしゃるの。だから、大学に行って勉強しなおし、自分で事業を起そうと思ったのよ」と、きりりとした口元を更に結んで、その決意をある日、私たちに聞かせてくださったのです。そして、その時に出た言葉が「あなたの人生は、始まったばかりじゃないの」なのです。
来春に大学を卒業されるHさんは、「わたくし、まだ80でしょう。この先、後10年も生きるのよ。その間にしなければならないことを見つけました」と目を輝かせ、「軽トラックを改造して、巡回の駄菓子屋さんを開くことにしましたの。弟(弁護士)にも法的なことは頼んでおいたし、あなた(ここでは私)に是非、コンサルティングをお願いしたいの」と、仰天するようなことを涼しげにおっしゃるのです。
運転も自分でするし、すでに自動車会社にも見積もり依頼済みだそうで、何ともその計画と行動力には、脱帽しました。
やはり戦争を経験し、その中を生き抜いてこられた年代のHさんは、インスタント食品時代の私たちとは、生きるという真剣さと迫力が、全くもって違うのですね。
節電のこの熱い夏、「暑い・・・だんだんと身体が弱っていく。きっと俺は年金を貰わずして死ぬに違いない」と、嘆きつつ血圧降下剤を飲んでいる、このコラム読者の熟年男性の皆様にも、「暑くてやる気が起きんわ」とアイスドリンクを飲む私たち熟年女性も、Hさんの前向きさをお手本に、汗をかきつつ、しっかり自分の商売に精を出しましょう。
でもそのような私でも、友人のHさんから見ると、「まだまだ、あなたは若い娘さんのよう」だそうで、「あなたの人生は、始まったばかりじゃないの」らしい。
御歳今年で81歳になられるHさんは,いつも短く切りそろえた爪を赤く染め、キラキラとガラス球を指先に散らしたネイルアートが印象的な、上品で素敵な人生の大先輩です。
Hさんのように、おしゃれで素敵な超熟年女性は、あなたの周りにもいらっしゃるのでしょうか。
でも、このHさんのパワフルな生活ぶりは、そのあたりにいらっしゃる熟年女性とは、ちょっと違いますよ。何しろHさんは、現在、都内の某女子大に通う女子大生なんですから。
かなり昔、新制大学を卒業し、その後ピアニストになったHさんは、幼稚園経営の夫と結婚後、育児に専念し、ひ孫が産まれた頃に自立を考えたとおっしゃる。
その当時すでに70歳を越えており、就職したくとも採用してくれるところもなく、Hさんのお話では、「年齢と能力は別なのに、職安(ハローワーク)の方は、お歳がお歳なので、ありませんとおっしゃるの。だから、大学に行って勉強しなおし、自分で事業を起そうと思ったのよ」と、きりりとした口元を更に結んで、その決意をある日、私たちに聞かせてくださったのです。そして、その時に出た言葉が「あなたの人生は、始まったばかりじゃないの」なのです。
来春に大学を卒業されるHさんは、「わたくし、まだ80でしょう。この先、後10年も生きるのよ。その間にしなければならないことを見つけました」と目を輝かせ、「軽トラックを改造して、巡回の駄菓子屋さんを開くことにしましたの。弟(弁護士)にも法的なことは頼んでおいたし、あなた(ここでは私)に是非、コンサルティングをお願いしたいの」と、仰天するようなことを涼しげにおっしゃるのです。
運転も自分でするし、すでに自動車会社にも見積もり依頼済みだそうで、何ともその計画と行動力には、脱帽しました。
やはり戦争を経験し、その中を生き抜いてこられた年代のHさんは、インスタント食品時代の私たちとは、生きるという真剣さと迫力が、全くもって違うのですね。
節電のこの熱い夏、「暑い・・・だんだんと身体が弱っていく。きっと俺は年金を貰わずして死ぬに違いない」と、嘆きつつ血圧降下剤を飲んでいる、このコラム読者の熟年男性の皆様にも、「暑くてやる気が起きんわ」とアイスドリンクを飲む私たち熟年女性も、Hさんの前向きさをお手本に、汗をかきつつ、しっかり自分の商売に精を出しましょう。
代表取締役社長 竹上順子
2011年08月