たけがみじゅんこのちょっといい話

2011.03.01

たけがみじゅんこのちょっといい話:日本語はムズカシイ?!

大雪や寒さも遠のいた感のするこの頃、職場では新しい仲間を迎える準備が始まっています。
就職超氷河期と言われた昨年に続き、今年も学生にとって就職内定を獲得する迄は、非常に狭き門でした。リーマンショック以前は100名、200名と大量採用をしてきた企業も、今や少数精鋭へと採用を切り替え、その上、海外展開が活発なせいか日本人学生だけではなく、外国人学生も新入社員として採用されるようになってきています。そのため新入社員研修を受け持つ私たちも日本人だけではなく、外国人の新入社員が混ざった研修を行うことが増えてきました。
外国人の新入社員は、日本が好きで就職をされた方たちですから、“新入社員研修は日本の企業文化を知る絶好の機会”との期待を持ち、大変意欲的な参加をされます。敬語も事前勉強の成果もあり、イントネーションに不自然さは残るものの、大概の話し言葉を尊敬語や謙譲語に変えて話すことができます。しかし一方日本人の新入社員は、意欲で負けることはありませんが、敬語づかいでは怪しげなものが多く、その都度、一緒に学んでいる外国人新入社員から「違うのではないですか?」と指摘を受ける始末です。
例えば「君の名前は何て言うの?」を尊敬語で聞き、その後、聞かれた人は「名前は(自分の名前)だよ」と謙譲語で返すというゲームをした時のことです。まず外国人新入社員は・・・
ジェフ:「お客様(少し間をおいて)・・お名前は何とおっしゃいますか?」 
フランク:「わたくしは、フランク・アンダーソンと申します」と、そのようにやり取りをします。なぜ名前を尋ねる時、“お客様”と最初に言うのかが不思議ですが、ほとんどの外国の方がこのように言っているのを聞くと、外国人向けマナー本に、そう書かれているのでしょう。
このような敬語づかいの例題では、日本人新入社員も間違えることはあまりありませんが、中には次のようなビックリ表現をして驚かせる方もいます。
菊池:「何様でいらっしゃいますか」(尊敬語のつもり)
小川:「小川健太になります」(×)なんと聞き手は何様かと聞き、聞かれた側もこれから小川健太になるンだと進行形で答える。 あぁ・・そのような若者もこの春、社会にデビューしてくるのです。
他にも内定者向け通信研修では、切手を貼らないで封書を出す、自分の名前を書かずリポートを提出する、電話が聞き取りにくい時にはお客様に、「電波が弱いようですので電波状態の良い所に移動し、かけ直してください」と言う等。このような失礼表現が盛りだくさんでした。
今春、職場の諸先輩は外国人新入社員とは言語コミュニケーションで汗を流し、日本人新入社員には一般常識の指導で汗を流さなければなりません。みなさん、負けずに頑張りましょう。
そこでわずかな支援ですが、当社ではこの期間、ビジネスマナーのWeb講座を当ホームページ上に公開しました。バナーの「教育⇒Webマナー⇒マナー研修」のページへと進んでください。ビジネスマナーのスキル習得と、その結果を受け取ることができます。

代表取締役社長 竹上順子

2011年03月