たけがみじゅんこのちょっといい話

2010.03.01

たけがみじゅんこのちょっといい話:職場の環境はヒトを変える?

今年も新入社員を向かえる季節がやってきました。
この3月は、新たに迎える新入社員を教育する、担当者のための研修が各社で盛んに行われています。 私たちの会社もこの春、指導者となる先輩向けの研修を数多く行ってきていますが、入社2~3年目となるこの先輩社員の変貌ぶりには毎年驚かされています。
例えば採用試験の時は、ハキハキと答え、笑顔も宜しく、服装も髪型も、もちろん立ち振る舞いも爽やかで、本当にこんな人が入社してきたら会社は明るく元気になるに違いない・・・と想像させたあの人が、1年経ち、2年経ち、そして新たな後輩を迎える新入社員の教育係となって登場する頃になると、髪の毛はシュシュ(髪飾りのこと)で結び、話し言葉の語尾は「~まぁ~す」と伸ばし気味。男性も柄物ワイシャツにもみ上げを伸ばしたり、髪の毛をピンピン立てたりしています。これが無精系ともなると、うっすら伸びたひげはそのままに、襟元ボタンを留めないままでネクタイを結び、その上、まっすぐ立てないのか片足重心で身体全体を傾けているのです。
不思議に思いながら一般常識のテストをしてみると、これまたびっくり、入社前に行った同じ常識テストが、今度は半分も正解することができず、空白で提出する人も現れる等、散々たる始末です。採用試験や内定研修の時に見せたあの実力はどこに消えていったのでしょうか。そして思うのです。一体この人たちは社会人になって2~3年、職場で何を学んできたんだろうかと・・・・
会社では先ず一番に携わる業務を覚えます。そして社内外の人たちと有効なコミュニケーションを行える力も学びます。その中には言葉の使い方や、場所や目的に合わせた服装や立ち振る舞いなど、社会人として必要なことも含まれています。明らかに採用試験の時に比べて、一般常識が見劣りするような場合、これは本人の不勉強もありますが、職場の環境にも問題があるのではないのでしょうか。 仕事だけできれば、他は関せず・・そんな職場や上司では、力の発揮できる社員には育ちません。皆さんの職場ではいかがですか。 
そう言えばこの間、大手メーカーの部門長から届いたメールには、宛名もなければ、自分の名前もない、用件だけ書かれた社内連絡のようなメールが届きました。やはりマナーや一般常識は上司が先に身につけ、それをOJTで若手に学ばせることが何より重要のようです。

代表取締役社長 竹上順子

2010年03月