たけがみじゅんこのちょっといい話
2009.04.14
たけがみじゅんこのちょっといい話:仕事のABCが社員の戦力化!~今年の新人研修によせて~
今年の春の新入社員研修も一区切りがつき、若く意欲的な新人たちを、まるで母親のような気持ちで次々に実務の現場に送り出しました。
今年は、昨年9月15日に起ったリーマン・ショックを挟んで入社の内定をもらった新人たちで、5月頃、売り手市場と持てはやされ、会社もこぞって大量入社を決めた前期内定組と、リーマン・ショック後に採用の枠に滑り込んだ、後期内定組に分かれています。
会社も大学生の内定を決める最終時期の5月頃には、若年労働力確保へと積極的に動いていたため、他の会社に流れる人数も予測して1~2割多めの新人採用を決めていましたが、9月後半から悪化した景気と、消費活動の鈍化で企業収益が下がり始めた頃から様子がガラリと変わってきました。
担当役員から「やぁ~多くとりすぎた。20人程超過した」とか、「現行の社員も辞めなくなった。新入社員はあんなにいらないなぁ」や、ひどいのになると「辞めたいという声を聞いたら,すぐに辞める時期を聞くように」など、半年前まで「3年間は新人には手厚い保護が必要」と話していた同じ会社の人とは思えないような発言を耳にし、驚かされました。実際に内定時に提示された初任給金額が、入社式後「3~5%カット」を言い渡されたという例も多くありました。
しかし今時の新入社員は、そんな社会環境の変化に敏感のようで、「この時期に入ったのだから、派遣切りなどで辞めていった人たちの分も自分たちが頑張り、早く一人前になりたい」と、けなげに言って私たちを驚かせました。経費節減を上司から厳しく言われ、「エコでセコ」とげんなりしている先輩社員より、ずっとずっと心構えは立派のように私たちには思えたのです。
でも、今までの生活の仕方がまずいのか、その気持ちとは裏腹に、語調や態度は今どき風で「やばいっすよねぇ」「まじ、がんばらないと役員にはなれないスよねぇ」と首を振りながら話し、さっき感動させた私たちの心を、今度はがっくり落胆させてしまうのも、この頃の新人さんたちなのです。やる気はあっても社会性が薄ければ、そのやる気は生かされないし、社会性は1週間の研修で身につくものではありません。その基本は小さい頃から当たり前と言われてきたことを、ちゃんとやり続けてきたからこそ、身についてくるものなのです。分かっているのかしら、やる気ばかりの新人さんたちは・・・・。それがなければ、いくら知識が豊富でも技術が優秀でも、この社会で勝ち残っていくことは難しいということも早く気づいて欲しいものです。
私たちの契約先の中に、この当たり前のことを重視した活動を行っている会社があります。名づけて「ABC運動」。『当たり前のことを、ビックリするほど、ちゃんとする』という、それぞれの頭文字をとった運動ですが、こんな活動を会社の中に取り入れてみるのも良いかもしれません。社長から新入社員まで、会社で決めたABCに取り組み、超超氷河期に入社した若者たちを戦力化していく、企業戦略としてはいかがでしょうか。
先月号の出題:
茶たくを置く向きは、お客様から見て、横の木目でしょうか、縦の木目でしょうか?また、年輪がある場合にはどのようにセットしたら良いでしょうか?
解 答:
茶たくの木目は、横の木目を正面としてセットします。縦木目は、不祝儀の時に使う木目のため、日常には横木目とします。また年輪がある場合は、年輪の間隔の狭い側をお客様の正面にセットします。これは、日の光が沢山当たる木目の広
い側を向こうに向けることで燦々と注ぐ日の光を受けながら召し上がったいただくという敬
意表現です。
今年は、昨年9月15日に起ったリーマン・ショックを挟んで入社の内定をもらった新人たちで、5月頃、売り手市場と持てはやされ、会社もこぞって大量入社を決めた前期内定組と、リーマン・ショック後に採用の枠に滑り込んだ、後期内定組に分かれています。
会社も大学生の内定を決める最終時期の5月頃には、若年労働力確保へと積極的に動いていたため、他の会社に流れる人数も予測して1~2割多めの新人採用を決めていましたが、9月後半から悪化した景気と、消費活動の鈍化で企業収益が下がり始めた頃から様子がガラリと変わってきました。
担当役員から「やぁ~多くとりすぎた。20人程超過した」とか、「現行の社員も辞めなくなった。新入社員はあんなにいらないなぁ」や、ひどいのになると「辞めたいという声を聞いたら,すぐに辞める時期を聞くように」など、半年前まで「3年間は新人には手厚い保護が必要」と話していた同じ会社の人とは思えないような発言を耳にし、驚かされました。実際に内定時に提示された初任給金額が、入社式後「3~5%カット」を言い渡されたという例も多くありました。
しかし今時の新入社員は、そんな社会環境の変化に敏感のようで、「この時期に入ったのだから、派遣切りなどで辞めていった人たちの分も自分たちが頑張り、早く一人前になりたい」と、けなげに言って私たちを驚かせました。経費節減を上司から厳しく言われ、「エコでセコ」とげんなりしている先輩社員より、ずっとずっと心構えは立派のように私たちには思えたのです。
でも、今までの生活の仕方がまずいのか、その気持ちとは裏腹に、語調や態度は今どき風で「やばいっすよねぇ」「まじ、がんばらないと役員にはなれないスよねぇ」と首を振りながら話し、さっき感動させた私たちの心を、今度はがっくり落胆させてしまうのも、この頃の新人さんたちなのです。やる気はあっても社会性が薄ければ、そのやる気は生かされないし、社会性は1週間の研修で身につくものではありません。その基本は小さい頃から当たり前と言われてきたことを、ちゃんとやり続けてきたからこそ、身についてくるものなのです。分かっているのかしら、やる気ばかりの新人さんたちは・・・・。それがなければ、いくら知識が豊富でも技術が優秀でも、この社会で勝ち残っていくことは難しいということも早く気づいて欲しいものです。
私たちの契約先の中に、この当たり前のことを重視した活動を行っている会社があります。名づけて「ABC運動」。『当たり前のことを、ビックリするほど、ちゃんとする』という、それぞれの頭文字をとった運動ですが、こんな活動を会社の中に取り入れてみるのも良いかもしれません。社長から新入社員まで、会社で決めたABCに取り組み、超超氷河期に入社した若者たちを戦力化していく、企業戦略としてはいかがでしょうか。
先月号の出題:
茶たくを置く向きは、お客様から見て、横の木目でしょうか、縦の木目でしょうか?また、年輪がある場合にはどのようにセットしたら良いでしょうか?
解 答:
茶たくの木目は、横の木目を正面としてセットします。縦木目は、不祝儀の時に使う木目のため、日常には横木目とします。また年輪がある場合は、年輪の間隔の狭い側をお客様の正面にセットします。これは、日の光が沢山当たる木目の広
い側を向こうに向けることで燦々と注ぐ日の光を受けながら召し上がったいただくという敬
意表現です。
代表取締役社長 竹上順子
2009年04月