たけがみじゅんこのちょっといい話

2008.10.01

たけがみじゅんこのちょっといい話:空間管理でコミュニケーションUP!

ススキの穂が野山をおおうようになって、本格的な秋になってきました。10月前半からアメリカ発の金融危機が各マスコミの情報枠を割き、そのせいか、街行くサラリーマンの話題は“株が下がった、また下がった”という話に花が咲いています。
私の友人の中にもかつては中国株、最近は外国企業への投資を自宅パソコンで行っている人がいて、今回もさぞやガックリきていることだろうと、様子伺いの電話をしたところ、彼は果敢にも「株というものは上がるときもあれば、下がる時もある・・・・今は過渡期だ」と、言ってはいるものの、「今日は頭が痛いので電話を切りたい」と早くも逃げ腰モード。中国株の時に売ったり買ったりして、利益も乱高下させて「うひゃ・うひゃ」言っていた同一人物とは、とても思えない一言に、私もその全てを察し、「N証券のОさんも、株は長期的に持ち続けることが大事だっておっしゃっていたから、Sちゃん〈彼〉も頑張ってね。でも私はお金がないから、その方面だけは力にならないよ」と受話器を置きました。

さて、“下がる”と言えば、前回、有名私立大学付属の小学生らしい僕から、パンのショーケースを覗いている時に、「虐待を受けてる僕にパンを買って」とねだられ、驚き!後ろに下がったということを紹介しましたが、覚えていらっしゃいますか。その堂々とした態度と言葉づかい、そして社会問題を折り込む会話が、さらりと、それも年代の違う見知らぬ私にできるなんて、悪ガキだけど、彼の後ろ姿には将来、大物になるかもしれないというオーラを感じました。
そんな彼だからこそ、これから声をかける時、少しでも成功率が高くなるような、声がけの位置を紹介してみたいと思います。また位置に合わせて、声をかける相手に対し、印象の強弱が変わる距離の遠近も合わせて紹介しますね。このコーナーをご覧になっている方も、お仕事の中で役立つこともありますので、今回は少し詳しく説明をします。

相手の方が手を広げてまっすぐに出された延長線上には、最もアピールしたいものを持ってきます。これが「理性空間」。「いかがですか」などと聞く時は、商品がこの位置にあり「情の空間」は、相手の感情を動かす空間や警戒心を抱かせにくい空間と言われ、商品説明などは脇役として“人”はこの位置に立つことで、アピールしたい事柄自体の印象を高めます。自己紹介は自らをアピールするのでもちろん、正面に自分が立つことで相手に印象付けられます。
最後に「恐怖空間」ですが、声をかけられると驚いてビックリさせる恐怖空間です。特に近い距離での声がけは驚かすだけで、購買意欲も失わせますし、効果的ではありません。後ろからの声がけは少し距離をとり、一旦声をかけて、相手が気づいてから情の空間に移動し、話し始めましょう。

代表取締役社長 竹上順子

2008年10月