たけがみじゅんこのちょっといい話

2007.10.01

朝顔の水やり

先日、中堅社員の方々を対象とした接遇研修を行いました。
今まで、接客とは縁遠い業務に携わっている方がほとんどで、不慣れな様子がありありと感じられましたが、一生懸命、講義を聴き、トレーニングに臨んでいる姿は初々しく印象的でした。
スタート時には初めて会う別会社の方と、相手の顔を見て話をすることさえ恥ずかしい様子だったのが、後半では、積極的に質問をするなど熱心さがこちらにひしひしと伝わってきて、白熱した雰囲気に吸い込まれそうになりました。

毎回、研修を通じて感じることがあります。それは、人を育てることと、植物を育てることは似ているなあ…と。
2 ヶ月前から、知り合いから朝顔の植木鉢をもらってベランダで育てています。これまで、いくつか植木を育てたことがあるのですが、いずれも水不足のために枯らしてしまったり、反対に水の与えすぎで根腐れしてしまったりと、我が家では植物が育ったためしがありませんでした。今度こそは、何としてでも花を咲かせたいという強い思いで、再度、挑戦することにしました。しかし、芽は出てきたものの、やはりあまり成長せず、段々枯れてきてしまいました。そこで、朝1 回だけの水やりを、朝、夕の2 回に分けてたっぷりと行うことにしました。すると、1 週間後には青々と緑の葉が茂り、2 週間後には赤紫の美しい朝顔の花が咲きました。
その光景を見た瞬間、嬉しさと同時に感じたことは、まさに研修と似ているということでした。植物は、十分な水と日光と土が与えられないと育たないように、人も十分な教育という栄養分が与えられないと成長できないのだと。
また、愛情をしっかり注いで育てることで植物はますます成長し、美しい大輪の花を咲かせます。そして、研修という場においても、受講生の方々に対して愛情を持って諦めずに励まし伝え導くことで、皆さんは自身に満ち溢れ、輝きをいっそう増していきます。

そんな皆さんにあやかりたく、私はこの研修という仕事に誇りを持っているのだとつくづく感じるのです。
私も皆さんの熱意に応えるべく、努力、努力の毎日です。

inpro コラム編集局 : インストラターC

2007年10月