たけがみじゅんこのちょっといい話

2007.02.01

やさしい言葉

先日ニュース番組を見ていたら、安倍総理の国民アピールについて番組コメンテーターが、「小泉元首相と比較し、勢いや力が弱いように感じるが、従来の首相と比べると、随分国民にわかり易く、やさしい言葉で話ができる」と言っていました。それを聞き、やさしい言葉を使えるということは、伝えたい本論を熟知しているからで、そのこと自体を評価すべきことであると感じました。
私たちも仕事柄、難しい言葉や専門用語をよく使います。難しい言い方や専門用語を並べることで、自分が"できる人"と武装することもありますし、無意識のうちに使っていることもあります。
先日研修で伺ったクライント様でも、ロールプレーの中のやりとりで、専門用語に関する受講生からの意見がありました。その研修は、店頭で商品をご紹介するデモンストレーターの方々の商品説明の実技研修ですが、研修内で使う商品説明の記載を見て、受講生の1人が『これは素人さんが作ったカードですよね。あ~こんな言い方もあるンだ・・と発見があります』と一言。そこで、『そうです。その通り!業務知識のない者が、お客様ならどんな言い方をしてくれたら嬉しいかな・・?と、商品の知識表を見ながら作成したものです!』と、お客様の視点での言葉の使い方を説明したところ、大いに納得いただけました。
受講の皆様はよく勉強し知識も深いため、つい難しい専門用語で話し伝えることで、相手から信頼されると思い込んでいるところもありました。本当は深い知識を持つプロこそ、やさしい言葉や言い方を相手に合わせて言い換えられるものなのですが・・・。
私たちも仕事の中で"単発の仕事"(1日など短期の仕事)や"レジュメ"(進行表)など、業界用語といわれる言葉を使い、相手に??という顔をされることがあります。慌てて言い換えるのですが、研修内での発言といい、私の大きな気づきとなり、一層やさしい言葉の使い分けを心がけたいと思いました。
皆様はいかがですか?専門用語、業界用語でお客様に話をしていませんか?

inpro コラム編集局 : インストラターB

2007年02月