たけがみじゅんこのちょっといい話

2006.10.01

リサーチから見えてくるもの

先日、食品メーカーのクライアント様からの依頼を受け、自社商品をデモンストレーション販売される方々の覆面リサーチに行きました。

見るポイントは
(1) 紹介している商品の特長やメリットを短い言葉でアピールできているか
(2) 一方的なお声がけでなく、お客様の嗜好を引き出せるようなコミュニケーションがとれているか
(3 )お客様に直接、商品を紹介することで商品を好きになって頂きファンを増やすための表現ができているか
大きくはこの 3 点です。

(1) ~ (3) ができているかどうかをお客様としてデモの方と接し、細分化されたリサーチ項目に基づきチェックして、その結果を分析して課題を抽出し改善策を提案致します。よく見受けられるのは、商品名の連呼に終始してその味わいや食感をアピールできていない方、商品知識の一方的な説明ばかりでお客様に感想を仰がない方、お声がけは一生懸命なのに口が大きく開いていないことから、声が小さくお客様に素通りされてしまう方・・・。「ワタシはこんなにオイシイんです!」と自己紹介できない商品達に代わり、味の感動を代弁してあげないといけないのですが、これではお客様に商品のクオリティや「食」の楽しみをお伝えすることができません。お客様の味覚を刺激し、食べたときの喜びを伝えるような、具体的な言葉を用いてアプローチを行うことで、商品への興味⇒(試食して)納得⇒購入!に至りじわじわと着実にファン(=売上)を増やしていくのです。テレビなどのCMに比べると地道な広報活動です。しかしデモンストレーターという「おいしさの伝道師」から伝わる「食」の感動は、お客様を介した口コミという生きた情報となって確実に広がります。

『試食販売を頻繁に行っているけど、今ひとつ売上に反映しない…』という企業様、覆面リサーチを行うことで見えてくる改善点が、たくさん発見できるかもしれませんよ。

inpro コラム編集局 : インストラターD

2006年10月