たけがみじゅんこのちょっといい話

2021.02.01

身だしなみが表すもの

皆様から寄せられたビジネスマナーへの質問にお答えさせていただきます。今回は飲食店での身だしなみについてのご質問です。

【ご質問】
 飲食店で店長をしています。今年になってから週三日勤務のホールサービスのアルバイト従業員に来てもらうことにしました。初日の研修で、身だしなみの基準として「髪型は肩につく髪は後ろで一つに結び、耳より低い位置で丸めるように」と言いましたが、自分の髪は背中につくウェーブのかかった髪でまとまっているし、なぜ耳より下の位置でまとめるのかわからないと言われました。どのように説明したら納得してもらえるのでしょうか。

【回 答】
店舗の印象を表現するひとつに、身だしなみがあるということを伝えましょう。

 飲食店のホールサービスは、心を込めた料理でお客様をもてなす大切な仕事です。またお客様同士、料理を囲んで、楽しん時間を過ごしてもらうよう接することが、ホール従業員の仕事です。まずはその2つを伝えてください。その上で、あなたのお店がどのような料理とサービスで、お客様に喜んでいただくのかを語ってください。身だしなみ指導の前に、その2つを理解してもらうことが何より重要です。その上で、身だしなみ基準を指導していきましょう。
 例えば、肩につく髪を後ろで一つにまとめるのは、サービスの時、顔に横髪が落ちてこないようにするためですし、背中まである長い髪を丸めるのは、料理を出す際に、髪が身体の前に落ちてこないための工夫です。また耳の位置より下で髪をまとめるのは、控えめな印象を髪型で出すためです。
セルフサービスやカジュアルな店舗は、髪が顔の前に落ちてこないよう、後ろでまとめる程度に留めていますね。お団子状にまとめているのはフルサービスレストランに多く見られます。理由は髪を固め、よりきちんとした印象を出す必要があるからです。
 また耳の位置より下で固めるという基準は、フルサービスレストランの中でも、伝統的な店舗イメージを大切にする所が多いようです。
いかがですか。あなたのお店はどのジャンルの飲食店で、どのような料理やサービスでお客様に楽しんでいただくのでしょうか。
 制服やエプロンなどユニフォームも、店舗が発信したいイメージと合致させ、言葉づかいや態度と合わせ、店のイメージの発信の一つということを指導しましょう。

代表取締役社長 竹上順子

2021年02月